2005年3月22日(火) 【外環状・中環状の現状】

 岡山都市圏の渋滞対策緩和策として、国土交通省の岡山西および総社・一宮バイパス事業が進んでいますが、一般には、何がしかの道路ができているようだが、いったいありゃぁいつできるんなら?という感じかもしれません。外環状、中環状という言い方も、定着はしていないと思います。

 今朝、岡山事務所を訪ねる機会がありましたので、まとめて、現在の状況をお知らせさせて頂きます。



 まず、岡山西バイパスですが、外環状道路に当たるものです。

 具体的には、国道2号岡山バイパス古新田から国道180号楢津に至る南北5.6kmの道路です。
 これは、古新田から平田、田中を抜け、旧2号西長瀬に当たる第1工区と、西長瀬から山陽本線を越え日吉町、新幹線高架をくぐり、西署横をかすめて、野殿、野山、矢坂と抜け、国道180号楢津に当たる第2工区に分かれています。


 第1工区は、国体開会に間に合うように、本年8月に供用開始の予定です。JR西長瀬駅もオープンしますから、西部拠点の交通の利便性は、一挙に向上します。


 第2工区は、本線よりも、いわゆる側道(街路)が先に進んでいる事もあり、ますが、岡山市最大の交通難所・矢坂交差点を抱えています。

 この度、その街路が、笹が瀬川手前で、東に分かれる(おそらく180号岡山方面に流す)都市計画道路の市道矢坂万成線の幅員減少の変更がありましたが、直進(おそらく180号総社方面に流す)の笹が瀬川を越える橋の開通と相俟って、供用開始は、平成22年まで、ずれ込みそうです。

 端的には、西署脇から180号に当たる道は、あと5年かかるという事です。



 次に、岡山総社・一宮バイパスですが、要するに、180号バイパスです。岡山市楢津から総社市井尻野に至る延長15.9kmで、既に、IC関連区間で、4車線で供用されています。

 現在は、総社市窪木から総社市総社の429号バイパス(主要渋滞ポイントになっています)に当たるところまでが、平成19年の供用開始を目途に進んでいます。

 問題は、19年以降、また、前述の平成22年供用開始の岡山西バイパスの楢津から北に上がる部分をどうするかです。このまま、総社側の整備を進めるか、一宮側に伸ばしていくのか。
 つまり、180号バイパスも、総社バイパスから、いよいよ一宮バイパスに移るか、ということです。

 しかし、特に、県南に事業が集中しすぎているとの声もあり、一宮側は、飯盛山トンネル0.3km、太平山トンネル1.5km(1mあたり200〜300万円かかるため、事業費だけで45億円?)は、大難所。吉備SAにICを作り、一宮バイパスを繋げる構想もありますが、どうあれ、5年、10年先の話にはなりそうにありません。


 いずれにせよ、モータリゼーションの波があるとはいえ、100年で人口が半減する中で、道路交通網の整備をどれだけやっていくのか、また、環境対策も視野に入れて、例えば、吉備線LRT化といった公共交通機関の考え方等々、体系的な戦略が必要な時期になっています。

 とりわけ、国道バイパス事業は、国の事業のようですが、県が3分の1負担する必要もあり、連絡道など市町村も、からんでくる話です。

 また、中国ならいざ知らず、用地買収には、民主的手続きを踏んで十分に理解を頂いた上で、御協力を頂くということで、時間がかかるのも、やむを得ない部分もあります。


 ところで、日本道路公団については、ETC利用車をかなり優遇しています。例えば、今年の1月から、朝夕の通勤時間帯(6〜9時、17〜20時)に入れば(大都市近郊除く)、100km以内なら、なんと5割引。社会実験が終わっても、半額の方はいるのです。

 ETCをつけなきゃ損ですよ、という誘導に、何か胡散臭い不愉快なものも感じるのですが、うまく使うのも知恵かもしれません。

 しかし、庶民感覚からすると、TVのデジタル対応にせよ、ETCにせよ、便利なんでしょうが、なんでいちいち買わなきゃならんのよ、という気持ちに、確かになります。

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