2005年1月2日(日)【岡山の中心市街地で愛を叫ぶ】

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 岡山の中心市街地を眺めれば、雑然とビルが建ち並び、マンションを軸にした再開発が多いけれども、なんと空間緑地が少ない街が、薄く広く、山まで海まで街が広がっているのだろうと感じます。
 政令市の実現を目指したいものの、雄都・岡山市の中心市街地の姿が、いまだ示されてはいないのが気になります。
 ところで、現在の林原モータープールで、2009年を目途に計画されている「ザ ハヤシバラシティー」構想ですが・・。
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 詳しくは ↓ (正月の超長文をお赦し下さい。)

 私の方は、忌中ということもあり、かえって大人しい正月を迎えておりますが、皆様如何お過ごしでしょうか?

 子供に続き、妻も大熱を出したため、昨日は、母と子を連れて、経営はかなりきついと想像される高梁市の朝霧温泉「ゆらら」へ。周囲には、雪が残っており、お客も少なく、たいそう呑気で風情がありました。
 大人1400円は、ちと高いですが、温水プールも含めて、一日ゆっくりするなら格安かも。


 本日は、毎年恒例の高校時代の恩師を囲む美術部の同窓会に、高校時代は新聞部長なのに、合流。

 今なら言える恥ずかしい話ですが、私は、現役の時、岡山大学の特美の受験をし、当然の如く落ちたことがあります。まずは、共通一次試験の点が、無茶でした。



 その際、クレドビルから、沖縄の冬空のように澄んだ青い空の下に広がる中心市街地の行く末に、思いを馳せました。

 それにしても、なんと雑然とビルが建ち並び、マンションを軸にした再開発が多いけれども、なんと空間緑地が少ない街なのだろう・・。薄く広く、山まで海まで街が広がっています。中心も不明です。


 私は、手法こそは問題にしましたが、岡山市が政令指定都市になること自体に、いまだかって一度も反対したことはありません(ゆえに、岡山市の合併を反対する立場にはありません。)が、金科玉条のように「政令市の実現を」という構想の先に、この雄都・岡山市の中心市街地の姿が、いまだ示されてはいないのが気になります。

 少なくとも、合併メリットの部分、合併特例債という新財源により優位に事業が行えることが、まずは、合併を急がなくてはいけない理由ですが、その使われ方については、ある種の「合意」や暗黙の了解はあるのかもしれませんし、想像はつきますが、当然の事ながら明確にできる段階ではありません。

 ゆえに、疲弊する中心市街地がどうなるのか、再開発より、新開発が優先なのか、このあたりには不安があるのです。



 陳腐な言葉ですが、「全ての街は西に広がる」という言葉を裏付けるように、岡山市の西の話は、極めて具体的であり、それは、関係者のご努力の賜物だと思いますが、JR岡山駅東については、再開発マンションが建ち並ぶ中、ここのところ、あまり明るい話題がありません。

 例えば、トポスなきあと、ダイエーの産業再生機構活用により、ドレミの街に、もしものことがあったら、いくら再開発マンションが建ち並ぼうとも、イトーヨーカドー、岡ビル百貨店を除き、地域住民が歩いていける日常の買物の場すらままならない状況になります。

 まして、空間緑地は、極めて狭く、市内中心部にいながら、おそらく自動車で郊外に出なくてはいけないようなケースも多いかもしれません。もちろん、有事の際の避難場所も気になります。

 どうあれ、少なくとも、桃太郎大通りに、連続で、大きな空きテナントビルができるような事態は、なんとしても避けなくてはいけないところです。岡山のメインストリートなのですから。

 もちろん、駅西については、待ちに待った動きであり、操車場跡地についても、それはそれで良いことだと思いますが、果たして、少子高齢化の時代に、旧中心市街地が疲弊し、新市街地が誕生したり、市街地が拡大し続けることで、本当に持続可能な街づくりができるのだろうか?そんな強い不安を感じます。


 そこで気になるのは、現在の林原モータープールで、2009年を目途に進められている「ザ ハヤシバラシティー」構想です。
 あるいは、起死回生の構想ととる向きもあります。

 同構想は、単なる恐竜博物館ではなく、生命の起源が学べる自然科学博物館や東洋古美術をコレクションした林原美術館、来訪者を迎えるゲートウェイ、岡山市内で最大規模となる2つの百貨店と専門小売店、レストランや340室の国際級のホテルと超高層の分譲マンション、低層の賃貸住宅、林原の最先端科学技術を駆使した健康・美容などに対応したライフセンターと高層オフィスビル、低層オフィス建物などが計画されています。
  http://www.the-hayashibara-city.jp/index.html

 林原は、岡山の求心力を強化し、パイを広げ、購買力の流出を防ぎ、新規雇用を創出し、岡山のポテンシャルを生かすとされています。

 そして、同グループのお言葉を借りれば、

 『キーワードは、地域再浮上。21世紀にふさわしい街として、世界に発信できる街として、古より中国四国地方の交通の結節点だった岡山が、西日本の中核都市として世界に向けて羽ばたきはじめるのです。

 私たち林原グループの希望は、岡山県を再浮上させること。かつて中国四国地方の政治・経済・文化、そして交通の要であったこの地域を、世界に向けて再浮上させることによって、岡山に住む方がこの街を誇りに思えるように、あるいは世界中から岡山を訪れる人々にこの街がとても素晴らしい場所だなと感じてもらいたいと思っているのです。』

 その根本的な思いの部分には、強い強い共感を覚えます。限りない敬意と感謝を表させて頂きます。


 しかし、公開されている『THE HAYASHIBARA CITYメールマガジン』から引用させて頂くと、

 「行政との折衝・連携」について、『この一年は双方ともに際だった動きがとれず半ばお休みの状況で終了』されたとのこと。

 『行政の基本は県も市も「財政再建」にとにかく必死、まだ中長期の郷土繁栄の具体的な方向性を打ち出し地域の賛同を得るまでのゆとりがなく、その反面、日常的には来年秋に開催予定の国体準備と西口整備、学校や行政区統廃合の問題等にも没殺され、大変忙しくそれらの対応に終始されているご様子です。

 また賛否渦巻く市の政令指定都市化や県の道州制取組みもまさにこれからの課題で、林原としてもまだ「地域全体の大きな将来的道筋」を把握しきるに至らない現況です。』

 とされ、

 『推移を見守りながら引き続き努力して参ります。』
 とのことです。



 ただ、「地域全体の賛同が得られるか?」の問いに対して、同メルマガに書かれている「理想」には、涙が出そうになります。
 そして、正直、私自身が、申し訳ないような気持ちが致しております。企業が発信される文章で、これだけの思いが入った文章は、ちょっと読んだことがありません。

 是非、HPをご覧ください。岡山の問題点の本質は、『・・・この地域では何事に依らず各人がすぐ行動を起こさずにまず冷笑と評論から入りがち、という比較的冷めた視線』ではないか。だから、岡山は、機を逃すのです。
 我々議会も、説明は頂いたものの真摯に反応しませんでした。



 私の本音を正直に書けば、広域商圏型のデパートやファッションビルが不足しているという声もありますが、実際問題、岡山の市場規模で、さらに百貨店2つとファッションビル1つの出店が可能なのかどうか、実は、疑問です。

 多分、電車で来た若者達は、岡山駅に着くと、一番街を抜け、一方は、イトーヨーカドー方向へ。一方は、岡山高島屋前を抜け、OPAにビブレ、そのあと県庁通りをクレドビル、ロッツ、天満屋、表町商店街と流れているのではないか、と推測します。

 厳密に言えば、回遊もしていませんが、二極化しているわけでもないように思います。


 しかし、ザハヤシバラシティーができた場合、まさに、駅前に一極集中。イオン倉敷の比ではない影響が出るように思います。相乗効果や、回遊が可能なら、三越が倉敷から撤退もしないでしょう。

 確かに、雇用も創出されるかもしれませんし、経済波及効果もあるかもしれませんが、結果的に外部資本に食われて、既存の地元商店街、商業界に与える影響が大きすぎるという危惧があります。相乗効果の担保がありません。


 かと言って、民間の持ち物とは言え、操車場跡地に匹敵するようなJR岡山駅駅前真横の超一等地が、現状の巨大な駐車場のままで良いのか?と言うと、市民、県民としては、未来永劫それでは困るとも思われます。

 せめてザハヤシバラシティーの基本計画のうちの可能な部分だけでも、あの地に、天満屋を核に、全表町商店街がショッピングモールとして、丸ごと移動するという魔法でもあれば、えいやっ!ということもあるかもしれません。これは失礼極まりないもう勝手な想像ですが。失礼をお詫びを申し上げます。

 もっとも、これはもう非常に非常に難しい話です。 ただ、高松のサンポート高松は、商店街大移動があったとも聞いています。


 ただそれでも、岡山の求心力を強化し、パイを広げ、購買力の流出を防ぎ、新規雇用を創出し、岡山のポテンシャルを生かすことにはなり、それはそれで、かなり夢があります。

 今あるものに、外部資本が加われば、それが本当の相乗効果ではないかなと思います。もっと言えば、地元企業が、世界を相手にするという夢に乗って何が悪いのか、なぜ加えてくれないのか、という話です。

 同じテーブルで、じっくりと話し合えば良いのではないでしょうか。そして何より、そういった場を行政は作れば良いのです。



 少なくとも、眠れる巨人が動き出したような捉え方ではなく、あれだけの物凄い企業が、本気で投げられたボールに対して、本気で投げ返してみる、反応する、そこから始めたいものです。

 中心市街地を本気で語ろうではありませんか。
 街が西に移動しきってしまう前に。

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