2000年7月8日 【小中一貫教育】

 この時期は、国からの来年度の予算どりのために、市町村から重点要望事項が県に上がり、県からはさらに、要望事項が国に上がり、その際に地元選出国会議員全員にお願いするといった儀式があるのはご存知だと思います。

 今回の岡山市の要望の中で、特に気になるのは「新しい学校づくりの支援について」で、市中心部の5つの小学校を再編し、新しい学校づくりを計画する中で、@様々な試みについて研究開発学校制度へ指定してほしい、A小中一貫教育校設置が可能なように制度改正してほしい、としています。

 公立の中高一貫校への評価が定まらぬ中で、小・中の連携教育の必要性が、そもそも議論になっているのか。普通は入試もない小1から中3までを一貫させるメリットはなんなのか。また、デメリットの充分な認識はあるのか。この件は、小学校の統廃合とは、別の議論だと思いますが、再び説明が、なされていません。中心部の小学校が統合されたら小・中一貫校になるなどという前提は誰が決めたのでしょうか。なぜ予算がまずありきなのでしょうか。
 あくまで、中心部の小・中学校を対象にするのなら、地元への理解を求める作業は必要です。私は、与党議員ですから、なんでも反対する立場ではありませんが、統廃合しかり、ことこの件については、当局のやり方は、あまりに、まずすぎるといわざるを得ません。何度同じ轍を踏めば気が済むのでしょうか。
 レジデントに期待して下さるのは誠にありがたいですが、構想を隠し、あとから議論を地域に丸投げする当局のやり方が、いたずらに地域に混乱を招いているという事実は、充分に認識してほしいものです。

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