2001年5月12日(土)  【『元犬』】

 「もと(元)は、居ぬ(犬)か?」「はい先ほど人間になりました。」のサゲで、お馴染み(?)の落語『元犬』によると、なんでも、白い犬は、生まれ変わったら人間になるそうです。

 輪廻転生という仏教思想からすれば、いわゆる動物虐待も、立派な虐待です。本日は、「ヨーロッパの動物福祉とインスペクターの活躍」ということで、岡山理大で、元英国王立動物虐待防止協会(RSPCA)特別調査部部長という方のご講演を伺いました。
 主催は、(社)日本動物福祉協会(JAWS)。恥ずかしながら、常陸宮妃華子様が、名誉総裁をつとめられるこの団体、今日初めて知りました。
ttp://www.corcocu.co.jp/JAWS/

 ご案内の通り、一昨年12月「動物の愛護及び管理に関する法律(新動物愛護法)」が、26年ぶりに改正されました。実は、先日、噂には聞いていましたが、熊本と高知の商店街で、イセエビをゲーム機の中に入れて、機械のアームで掴み取るゲーム、「サブマリンキャッチャー」を初めて見て、あるいは、熊本で、たまたま実験動物のパネル展を見て(どこかで仕方ないのかなと思いつつ、あまりにむごいのです。)、かなり、動物虐待という問題が、ひっかっていました。

 高知では、土佐犬を見るという酔狂はしませんでしたが、世界的には、こういった動物同士の伝統的な格闘も、問題になっているようです。


 新法では、非常にむずかしい問題である、動物実験の規制は、入りませんでしたが、人と動物の共生を強くうたっています。最近の青少年問題、凶悪犯罪の最初が、声なき動物への残虐な仕打ちとして表れることもあり、万物の霊長だの、犬畜生だから、などと、言って良いような時代でもないと思います。

 他の生物の命を奪わないと命がつなげられない人間の業。なんとゆっくり、少しずつ友紀が大きくなるのを見るにつけても、動物の命の価値について、もう少し敬虔な気持ちを持っても良いように思います。自分の命にすら感謝が乏しい、現代社会かもしれません。

 動物愛護、ちょっとこのあたり調べたく思います。

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