2001年11月20日(火)【BIYOセンター】

 昨日のOHK・スーパーニュースで、「日米議員が焼き鳥談義」は、僅か3分間の放映でしたが、どこからでも突っ込みを入れられるという、内輪的には、大爆笑・感動巨編に仕上がっていました。
 なお、当日の姿を捉えた恐るべきホームぺージアドレスもございますが、是非ご覧になられたいという方は、ご一報下さいませ。


 本日は、超党派の「児島湖をきれいにする議員懇談会」、いわゆる児島湖議連の4年に1度の県外調査で、琵琶湖畔のBIYOセンターを訪ねました。
 参加は、男性ばかり11人で、うち我が党は、3人と、やや寂しいものがありましたが、実際のところ、琵琶湖と児島湖は、比較し難いというのも事実で、先週の湖沼会議に比べると、むしろ途中に寄った瀬田の石山寺の紅葉の美しさの方が、印象的でした。


 いわゆる琵琶湖・淀川流域は、2府4県にまたがり、水系全体の流域面積は、8240Kuに及ぶ、日本有数の大流域です。
 高度成長期以降、経済活動の急速な進展やライフスタイルの変化で、水質が悪化、琵琶湖では、淡水赤潮やアオコが発生、淀川では、カビ臭や微量有害物質による飲料水の問題が生じています。
 加えて、琵琶湖では、外来魚であるブラックバスやブルーギル、水上スポーツなどが引き起こす問題も顕著になってきています。

 平成5年9月には、財団法人琵琶湖・淀川水質保全機構が設立され、行政と民間が一体になって、水環境の改善に取り組んでいます。ちなみに、平成8年の琵琶湖・淀川水環境会議の提言は、約15年間の期間の対策と目標を掲げていますが、その費用は、琵琶湖約2兆円。淀川約8兆円。計10兆円です。


 本日訪ねた「BIYO(ビヨ)センター」は、平成9年、当時の建設省、滋賀県、および水資源開発公団等が共同で整備した約25000uの水質浄化共同実験センターです。
 多孔質セラミック、ボーラスコンクリートユニット、炭素系材料、クレソン、ミント、ヨシ、シジミ、赤玉土、自然循環方式(四万十川方式)、ソーラー発電とひも状繊維接触材等々・・・・・実に様々な形での水質浄化実験が行われていました。

 ただ、本当に大量に水質浄化しようとしたら、莫大な規模の予算と施設がいるのではないか、極端に言えば、児島湖の横に、もうひとつ浄化用の児島湖がいるんじゃねーか、と思うと気が重くなりました。


 そもそも、児島湖に比べて琵琶湖は非常に美しい湖です。(以下単位は、mg/l。)

 ちなみに、具体的数値(但し琵琶湖は、平成11年度のもの)は、平成12年度COD(化学的酸素要求量)は、児島湖9.2(目標値は、8.8。環境基準は、5)、対して、琵琶湖北湖2.6、琵琶湖南湖3.2(但し、琵琶湖の環境基準は、1.0)。
 全窒素は、児島湖1.6(環境基準は、1)、北湖0.33、南湖0.39(但し、琵琶湖の環境基準は、0.2)。
 全リンは、児島湖0.19(目標値は、0.17、環境基準は0.1)、北湖は、0.008、南湖は0.018(環境基準は、0.01)となっています。

 本年度中に、「第4期湖沼水質保全計画」を策定する児島湖ですが、前代未聞の状況で、少なくとも、ヘドロの浚渫というより、水質浄化の研究を言っている琵琶湖は、まだかなり良い方と言えるかもしれません。
 児島湖は、BIYOセンターのレベルの話ではないことを痛感しました。

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