2001年6月21日(木)  【森林再生】

 本日は、岡山県森林・林業活性化促進議員連盟の総会が行われました。年に一度、森林保全を考える昼食会と言えなくもありません。

 正直に書いて、近所に森林がある生活を送ってきたわけでもなければ、身内には、林業関係者もおりません。そんなわけで、よくわかっていないのですが、林業は、非常に厳しいものがある、というのはわかります。


 昭和40年のいわゆる山仕事の労賃は、一日750円。現在は、1万4000円で、20倍に。一方、木材価格(単位不明)は、1万1000円が、平成12年は、2万500円。前年が、2万2700円ですから、2000円以上の下落。しかも、今年も急落で、1万6000円まで落ち込んだ物もあるとかで、30年以上前の2倍にもなっていません。
 安い外材が入ってきて、産業としては危機的な状況にある林業です。

 しかし、今は、むしろ、森林は、国土保全、環境保全の側面で、急速に見直されています。
 その公益的機能は、75兆円にも相当(積算不明)し、国家予算の90%の機能を森林は有している、と言います。

 林業基本法改正案は、衆議院を通過したものの、参議院を通過するか、きわどいところだそうですが、国策として、林業の保護は、急務です。


 岡山県は、昨年5月「岡山21世紀森林業ビジョン」を策定したところであり、山を守るという意識啓発が重要です。今年度は、森づくり県民基金事業や、県産材の利用の呼びかけ、林道整備などが、進められます。

 平成12年からは、緊急間伐促進事業の5ヶ年計画が実施され、補助率が、68%から72%に。岡山県は、さらに、81%まで嵩上げしています。
 さらに、水源涵養税と言う目的税の創設も、県独自に検討されています。


 森林の問題は、実際は、平野部、河川下流域の人間も応分の負担しなくてはいけないという、川の問題に、直結するのではないかという気もします。

 ただ、森林の保水性の問題と針葉樹の関係が、私は、もう一つ理解できていません。民主党の「緑のダム構想」でも、ここはひとつ学ばなくては、いけないかもしれません。


 いずれにせよ、県下の市町村で、こうした林業を支える議連があるのは、41団体。岡山市も、昨年12月にできたばかりで、倉敷市には、まだありません。
 私を含めて都市部の議員が、極めて重要な問題なのに、痛みが実感できないとすれば、大いに反省すべきだと思います。
 既に、ひとり、ある産業に従事する方の問題ではなく、地球レベルの問題と言えるかもしれません。

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