2000年12月16日(土) 【海に戻る?児島湖】

 本日、「児島湖再生に向けて」という恐ろしいシンポジウムに参加しました。私は、こんなに激しい意見がフロアから出るシンポジウムは、生まれて初めて見ました。漁業関係者のご意見など、それは厳しいものがありました。

 革新系の団体の催しと言えると思いますが、21世紀の児島湖のイメージというのが、やはり明確にならず、どうしても意見の対立があります。

 1985年に、湖沼水質保全特別措置法に指定されて以来、県は水質保全計画を立て、今年度で第三次5カ年計画が終わります。ご案内の通り、農林水産省の浚渫は、平成4年から15年までに、330億円。このうち、県が10分の3、周辺3市1町が、30分の1負担ですが、実際のところ、この浚渫で、児島湖が浄化されたということには、なっていません。
 はっきり言って、ほんまにどねんすんなら?です。


 不適切極まりない言い方をすれば、個人的に描くことができる児島湖の将来は、4つです。

 ひとつは、このままずるずると浄化作戦を講じ、飛躍的に美しくなることもないままに、それでもレ・マン湖やベニスのように、何か別の価値で持ちこたえる。毎年ユスリカは、大発生するが、当然である。浚渫は安定的な公共事業で良い事だ。家庭雑排水も、啓蒙の効果で、気を使って流すだろうから、少しずつ良くなる。

 あるいは、素晴らしい科学技術、さもなくば集中投資で、ある日突然きれいになってしまう。一挙に問題解決。よかった、よかった。

 あるいは、農業政策を転換し、農業用水確保のための児島湖を海に戻す。すなわち、堤防を撤去する。もともと海じゃん!山の砂やヘドロが、海に流れるのは当然で、湖で止めるのがおかしい。水田は、何かに転用する。
 でも、一挙にヘドロが海に行くのは、どうか。

 あるいは、ヘドロでなくても、自然に河川の土を運ぶのだから、浚渫もせずに放っておく。どうせ汚れるんだから。放っておこう、きりがないから。


 おそらく、今世紀の岡山県が、来世紀に送る最低最悪のプレゼントが、この児島湖の問題です。今は、国の事業ですから、大騒ぎになっていませんが、単県で考えれば、かなり無茶な事態が発生しているのです。
 国だろうと県だろうと我々の税金であることに、なんら変わりがないのですが。

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