平成24年11月定例会 一般質問 自由民主党 佐藤真治


1 現在の認識について          (総務)[ 知   事 ]
 (1)県民の期待等
 (2)行政の不思議さ
 (3)知事公舎

2 県民ニーズの把握等について      (総務)[ 知   事 ]
 (1)県民等との連携
 (2)岡山市、倉敷市との連絡
 (3)職員からの把握
 (4)官民の人事交流

3 企業の行動原則の行政への応用について
 (1)公金の再配分等          (総務)[ 知   事 ]
 (2)福祉等とコストの関係   環文協力(保福)[ 知   事 ]
 (3)新しい公共等       総務協力(県生)[ 知   事 ]
 (4)健全な民主主義のコスト      (総務)[ 知   事 ]


4 産業の振興について
 (1)商工会等との連携強化等      (産労)[ 知   事 ]
 (2)市街地の再開発等     土木協力(産労)[ 知   事 ]
 (3)後楽園と岡山城との連携      (土木)[ 知   事 ]


5 教育県岡山の復活等について
 (1)教育危機・教育復活宣言      (教育)[ 知   事 ]
 (2)発達障害
   ア 実態調査等       教育協力(保福)[ 知   事 ]
   イ 学力低下等との関係等      (教育)[ 教 育 長 ]
   ウ 一貫した支援   産労・教育協力(保福)[ 知   事 ]
 (3)社会教育の重要性等        (教育)[ 知   事 ]
 (4)教育行政の体制強化        (教育)[ 知   事 ]




(佐藤)  自由民主党の佐藤真治でございます。
 まずもって,伊原木知事におかれましては,御当選,御就任を心からお祝い申し上げます。おめでとうございます。
 今回の提案説明の中でおっしゃられた,昭和41年生まれの知事の時代認識や問題認識というものは,議会内においては肥満傾向が著しく進んでいる昭和39年生まれとしても共感ができるものでございます。ともあれ,働き盛りの子育て世代としてともに頑張ってまいりましょうというエールを,まずは送らさせていただきたいと存じます。ただ,この質問で私も48回目になるということで,かなり何というか,すれておりまして,小難しい質問などしてしまうことがあるかもしれませんが,その点はどうぞお許しください。もっとも今回は,各論ではなく,どちらかといえば総論とも言えるウオーミングアップの,心のキャッチボールから始めさせていただきたいというふうに思います。
 さて,注目された伊原木知事の所信表明に当たる知事提案説明で,まずは今後の岡山県政のかじ取りの方向が示されました。これをまとめますと,県政の目標は前知事が築き上げてこられた成果や基盤を生かしながら,あらゆる世代が明るく,笑顔で暮らせる「生き活き岡山」の実現であり,元気に学んで遊ぶ子供,失敗をおそれず挑戦する若者,安心して子供を育む家族,そして健やかに暮らすお年寄りで県内を満たしていく。そして,そのための基本姿勢として,県民ニーズをつぶさに酌み取り,最小のコストでタイムリーな政策を実現する。そして,そのために,そのままではないけれども,企業における行動原則,「顧客主義」,「コスト意識」,「スピード感」を行政に取り入れたい。そして,特に力を入れられたい施策が産業の振興,教育県岡山の復活,県民が安全・安心に暮らせる地域づくり,県民全てが誇りを持てる岡山県づくりで,そして本県の発展の礎となる経済の活性化と教育の再生には挑戦していきたいということだと思います。全体的な方向については,首肯できるものでございますし,今回は余り個別具体的に即答いただくような質問はなるべく避けたいと思いますが,今後,具体的な方向に展開していくであろう,こうした基本理念といったものは,当然まずは明確にさせていただく必要があるというふうに思います。
 そこで,まず最初に,知事の現在の御認識についてお伺いいたします。
 前知事が築き上げてこられた成果や基盤を生かしながらということで,16年間の石井県政のよい部分というものは,御継承いただけるものと安心はしておるのですが,一方で私自身が期待させていただいているのは,行財政構造改革を,これはもうやめるわけにはいきませんけれども,カットカットが続いてきた中で,岡山の誇る企業の若き経営者の経験を生かしていただいて,新しい感性によって大胆な県政で,まずは岡山県をさらに元気にしていただくこと,これを私は期待させていただいております。
 まずは,今回の選挙で知事に寄せられた県民の皆様の御期待がいかなるものであるか。さらに,政治家としてのあえていうとミッションは何か,御認識をお伺いいたします。
 そして,就任から1カ月,民間出身の知事として,この段階で既に今感じておられる,何となくこれは行政不思議だなというふうなところがあれば教えていただきたく存じます。
 また,月額4万1,000円の家賃の知事公舎につきまして,平成22年2月定例会で,私はこれは不要じゃないかと申し上げたんですが,前知事の答弁は,「公邸としてふさわしい機能やスペース,県庁へのアクセスなど,危機対応時における高い利便性,セキュリティー上必要な設備とか周辺環境など,多岐にわたる要件を満たす必要があり,老朽化はいたしておりますものの,当面は現公舎を使い続けたいと考えているが,そのあり方につきましては引き続き総合的に検討を進めてまいりたいと存じます」というものでございました。知事におかれましては,この知事公舎についてどのようにお考えか,今後どうされていくか,御所見をお伺いいたします。


(知事)  自由民主党の佐藤議員の質問にお答えいたします。
 現在の認識についての御質問であります。
 まず,県民の期待等についてでありますが,私は選挙戦を通じて,あらゆる世代が明るく笑顔で暮らせる「生き活き岡山」の実現を図るため,民間の経営感覚を生かしつつ,産業の振興と教育の再生の2つの施策に全力を挙げて取り組むことを訴え,県民の皆様の御支持をいただいたところでございます。したがいまして,私の知事としての使命は,まさにこうした県民の皆様との約束を実現することにあると考えているところでございます。
 次に,行政の不思議さについてでありますが,私はもともと公の仕事は民間の物差しでははかれないところがあると思っておりまして,特に不思議さというものは感じていないところでございます。ただ一方で,行政の中に民間の考え方,手法を取り入れることは可能であり,従来の枠にとらわれない自由な新しい着想で考える文化といったものを組織に浸透させていきたいと考えております。
 次に,知事公舎についてでありますが,知事公舎は緊急時の対応など知事としての職責を迅速かつ適切に果たすことができるよう,公務遂行のための公邸と生活の用に供する私邸とを一体として設けた施設であると認識いたしております。そのため,知事公舎には県庁との連絡を密にするための通信設備やセキュリティー対策の設備が設置されておりますが,一方かなりの経年劣化が進んでいるため,ある程度の修繕が必要であると聞いており,今後の対応については,こうしたことを考慮した上で判断していきたいと考えております。
 以上でございます。


(佐藤)  ありがとうございました。
 知事公舎につきましては,私もその中に入ってそうちょろちょろしたわけではございませんので,状況はわかっておりませんけれども,適切な御判断をいただきたい,特に一等地でもありますし,とても注目されている場所であるということは御理解いただきたいと思います。
 それでは次に,県民ニーズの把握等についてお伺いいたします。
 創造と共生を基本理念とし,「やさしさの県政,フレッシュな県政,開かれた県政」を基本姿勢とした「快適生活県おかやま」,これは前知事のキャッチフレーズでございますが。そこから「生き活き岡山」にキャッチフレーズが変わる中で,県民ニーズをつぶさに酌み取り,最小のコストでタイムリーな政策を実現するために,企業における行動原則,「顧客主義」,「コスト意識」,「スピード感」を行政に取り入れたいとされる知事の手腕に期待させていただくところでありますが,まずこの県民ニーズをつぶさに酌み取るためにどういった形で県民の皆様と,そして市町村と,そして我々議会と連携されることをお考えか,お伺いいたします。
 特に,岡山県と今,同格とされる政令指定都市岡山市と中核市倉敷市とは,常にこれは連絡を密にする必要があるというふうに考えておりますが,御認識をお知らせください。
 加えて,現場最前線を担当される職員の方々から,県民の皆様のニーズをどのように酌み取られるのか,お考えをお知らせください。
 また,本当に県民ニーズをつぶさに酌み取るためには,組織的には民間企業から職員を採用したり,逆に若手職員を民間企業にどんどん出向させる,言ってみれば,官と民との人事交流が有効だというふうに思いますが,御認識をお知らせください。


(知事)  お答えいたします。
 県民ニーズの把握等についての御質問であります。
 まず,県民等との連携についてでありますが,私は十分なコミュニケーションなくしては県民ニーズの的確な把握はできないと考えております。このため,私自身できる限り現地に出向き,県民の皆様や企業などのお話をよくお伺いするとともに,地域づくりを進める上でのパートナーである市町村長の方々ともそれぞれの課題を共有し,連携できるよう,対話の機会を設けてまいりたいと存じます。また,議会と執行部は県政を支え推進する車の両輪との認識のもと,地域の実情を熟知し,経験豊かな県議会の皆様にはしっかりと御意見を伺ってまいりたいと存じますので,御指導,御協力のほど,よろしくお願い申し上げます。
 次に,岡山市,倉敷市との連絡についてでありますが,政令市及び中核市は,保健所の設置や福祉サービスの分野などで県と同じ事務を担っていることから,適切に連携,調整を図る必要があり,また,産業振興やまちづくりなど,県と市が協調した施策を実施することで,県全体の発展につながることができると考えております。そのため,3者のトップ同士がいつでも連絡を取り合い,真摯に話し合える関係を構築するとともに,事務レベルでの情報交換や意見交換を一層活発にしていきたいと考えております。
 次に,職員からの把握についてでありますが,現場の職員一人一人がアンテナを高くして県民のニーズを把握し,事務事業に生かすことが重要であると考えております。このため,各部局において,そうした現場の意見を踏まえ施策を推進するよう徹底するとともに,私自身も現場に出向き,最前線の職員から直接意見を聞きたいと考えております。
 次に,官民の人事交流についてでありますが,県民のニーズを把握するためには,職員一人一人が県民を顧客として,その意見やニーズに真摯に耳を傾ける姿勢を持つことが何よりも重要であると認識しており,まずはこうした意識の徹底に努めてまいりたいと存じます。また,県職員が企業において「顧客重視」,「コスト意識」,「スピード感」などに直接触れることも意識改革の手法の一つであると考えておりますが,現在,本県は定数削減に取り組んでおり,民間企業への派遣研修等を直ちに拡大することは難しい面もあるものの,今後とも,可能な限り官民の人事交流に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。


(佐藤)  余り個別,具体的な質問はさせていただかないとは申し上げたんですが,一つの手法として,前知事のときに対話の県政,開かれた県政というのがありました。当選直後にすぐマルチメディア目安箱,それから青空知事室,これをされるということを表明されたんですけれども,同じような形でこの情報というものを,御意見を集めるような手法,これは継続でやられるとお考えでしょうかということが1つと。
 あと特に,この県庁職員さん,本当に優秀な若い職員さん,いらっしゃるんですけれども,なかなか知事のところまで意見が届くというのは難しいようなことがあります。そうした中で,これもこれからのことだと思いますけれども,会食等も通じながら,やはり若い世代の方の御意見を吸収できるような,そうしたこと,これは恐らく民間企業でもそういうことはかなり御努力されていたと思うんですけれども,そうしたこともお考えかどうか,お伺いしたいと思います。


(知事)  再質問にお答えいたします。
 石井前知事が行われておりましたマルチメディアを利用した目安箱ですとか,青空知事室といった県民のさまざまな方々から意見を聞くやり方でございますが,一部変更する可能性はございますが,その理念を引き継ぎ,私自身も県内各層いろいろな方から御意見を伺うようにしていきたいと考えております。
 また,県庁の一般職員との意見交換,もしくは交流についてでございますが,これは私自身もとても大事なことだと考えており,昼食の機会などを捉えてこれからそういった機会をつくっていきたいと考えております。
 以上でございます。


(佐藤)  ありがとうございました。
 それでは次に,「顧客重視」,「コスト意識」,「スピード感」という,これは企業にとっては大切な行動原則をいかにこれを行政運営に応用されるかについてお伺いいたします。
 まず,「顧客重視」でございますが,一番の顧客は県民の皆様でありますが,いみじくも,これは知事のお言葉として,「県民の皆様一人一人が社会とみずからの関係を,何をしてもらうかではなく,何ができるかという観点で捉え,気概を持って活力ある地域づくりに参画し,社会に貢献することに誇りを持っていただきたい」,あるいは,「サービスに必要なコストについてもお伝えし,御理解をいただきたい」という呼びかけも,これはある意味,県民の皆様の全てのニーズについては申しわけないけれども,当然には全部はお応えはできないこともあるだろうということだとは思います。もっとも私は,むしろ県民の皆様は企業に例えれば株主でもあり,我々議会は取締役会ではなく株主総会であるというふうにも考えております。一方で,御自身の意思で商品を置かれ消費者と違って,憲法上の義務としての納税者でありながら,具体的な施策においては,時には要件をつけて受益者を絞ったり,対象区域を区切ったり,さらには受益者負担のお願いをしたりすることになります。こういう場面でしばしば県民の皆様と行政の間でトラブルが生じて,我々議員のもとに相談が持ち込まれたりするという現状もあるわけであります。言ってみれば,政治というのが納税者の方々から公金をお預かりして,いわば再分配するというようなこともある,これについての御認識,さらに行政の施策展開における説明責任というものをいかようにお考えか,お知らせください。
 続きまして,「コスト意識」についてでございますが,言うまでもなく後ほど申し上げる教育問題や,あるいは防災対策などについては,費用対効果が,これはたちまち出てくるものではありません。あるいは逆に,これはもうかることであれば,これはもう当然民間にやっていただければよいことであって,わざわざ税金をかき集めて行政が行うことはありません。とりわけ福祉に関しては,基本的には,「情けは人のためならず」,「困ったときはお互いさま」という考え方があり,まずは採算,これはとれんだろうなあということがありますし,特に文化芸術などは,なかなかこれは金銭に換算しようがないものもあるわけであります。これはあくまで「コスト意識」を持つことだとは思うんですけれども,端的に福祉と文化芸術とコストの関係についてどのようにお考えか,お伺いをいたします。
 加えて同じコストであれば,むしろこれはもうNPOや民間の指定管理者が行ったほうが,これもより機動的で効果的な場合がかなり多くあるというふうに思います。選挙前のアンケートの回答で,岡山のNPO関係者からすこぶる,これは知事の回答が高い評価を受けたんですけれども,こうしたいわば「新しい公共」,さらには昔でいえば,民間活力の導入に対する御認識をお伺いいたします。
 そして最後に,「スピード感」についてでございますが,私は個人的には行政の施策を進める手続に時間とお金がかかるというのは,これはむしろ健全な民主主義のコストじゃないかというふうに考えております。今回知事に問うことはいたしませんが,と言いながら申し上げてはおるんですが,例えば南区の内尾県有地にメガソーラーを立地する話など,これは行政側が一方的に決められた施策,この遂行を急ぐ余りに,県民の皆様に十分な説明責任が果たされず,結果的に大混乱を生じさせてしまった,こうしたことがあるんですが,やはり民主主義というのはそれだけの手間がかかるというふうに思います。あるいは,時には公聴会や諮問機関を開催する,時にはパブリックコメントを募集するということで,民意を反映させる丁寧な手続が必要なことも多々あると思います。そして一方で,議会もそうした意味では民主主義のコストになるわけでありますが,例えば知事提案説明の冒頭で,知事は「本日は御多用のところ御参集いただきまして,まことにありがとうございます」とおっしゃっていただいたんですが,総選挙があろうが何だろうが,議員がこの本会議場に出席するのは,これは当然のことなんですが,知事がお礼をおっしゃられるようなことでは本来ないんですけれども,実はこれは法的には知事御自身がこの本会議を招集されているという,これが法律だということです。全国議長会からは,議会の招集権は議会にという,この法改正の要望をさせていただいておりますし,議会先進県の三重県議会では,これはもう通年議会ということで,今回もあったような知事の専決処分,こうしたものはなくなって,逆に言うと,何でもかんでも議決が要るよというふうな,裁量の幅はあるけれども,むしろ議決が必要になるということもあり得るということで,こうした民主主義の手続というのは,いささか迂遠ではあるんですけれども,時間かかるけれども,知事のおっしゃられる「スピード感」とは,時には真逆になるようなケースもあるかもしれない。こうした健全な民主主義のコストについていかようにお考えか,お知らせください。


(知事)  お答えいたします。
 企業の行動原則の行政への応用についての御質問でございます。
 まず,公金の再配分等についてでありますが,行政は徴収した税金をもとにさまざまな住民サービスを提供しておりますが,その財源は限られていることから,社会経済情勢や県民ニーズ,公平性等を踏まえながら優先順位をつけ,事業の取捨選択を図る必要があると認識しております。その際には,多くの方の御理解が得られるよう丁寧な説明に努める必要があると考えております。
 次に,福祉等とコストの関係についてでありますが,福祉施策の目的は,全ての県民が障害の有無などにかかわらず,健康で幸せな生活が営めるようにすることであり,費用対効果だけでははかれないものも多いと認識いたしております。また,文化芸術についても,暮らしに豊かさや潤いを与えるとともに,その振興は郷土への愛着と誇りを育むものとして重要であり,こうした心の豊かさに関することは,採算性だけでははかれないものがあると考えております。しかしながら,施策を行うに当たっては,限られた財源を有効に活用し,最小限のコストで最大限の効果を発揮できるよう,事業の必要性はもとより,その実施方法についてもしっかりとしたコスト意識を持って取り組むことが重要だと考えております。
 次に,「新しい公共」等についてでありますが,「新しい公共」については,それを推進することにより,公共サービスの提供に行政だけでなくNPO等の民間団体の参画を促し,これまで以上にきめ細かい公共サービスの提供につながる重要な取り組みであると考えています。また,「民間活力の導入」については,県政を運営していく上で大切な視点であると認識しており,私自身の民間経営者としての経験を生かしながら,民間でできることは民間に任せることにより,行政のスリム化を図り,めり張りのある県政を推進してまいります。
 次に,健全な民主主義のコストについてでありますが,行政は住民ニーズを十分に把握しながら,公正で効率的・効果的に各種事業を実施することが求められており,これに伴い必要となる手続は丁寧に行うべきものと考えております。また,同時に,県民が求めるタイミングで行政サービスを提供することも重要であり,「スピード感」のある県政運営を行ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。


(佐藤)  どうもありがとうございます。
 どうしても今回の議論というか,これは抽象的な話にならざるを得ないわけでございますが,逆にこれから議会が重ねられて具体的な施策が出てくるうちに,あのときこの議会でおっしゃっていただいたことの理念というのが,あれはどうだったんだろうという原点の部分ということを確認させていただきたくて,今この質問をさせていただいております。
 そしてその中で,次は具体的な話として,特に知事が力を入れられたい施策,産業の振興,教育県岡山の復活,県民が安全・安心に暮らせる地域づくり,県民全てが誇りを持てる岡山県づくりのうち,この中で特に知事が挑戦されたいという,本県の発展の礎となる経済の活性化と教育の再生についてお伺いいたします。
 まずは,産業の振興についてでございますが,ある意味FA宣言した選手を連れてきたり,ドラフト会議で有望選手を指名するような優良企業の誘致を進めて,人・物・金の誘致を図ったり,あるいはオンリーワン企業の転換を支援するということは,これまでもやってきたわけでありますが,これはなかなか成果が出ておらんという現状がある一方で,やはりまずは地域住民であられる地場の中小あるいは零細とも言える,そうした,時には個人の企業に元気になっていただくこと,いわば既存企業の底上げを図っていくことが,私はより現実的なことだというふうに思います。
 そこで,商工会,商工会議所,中小企業団体中央会などとの連携,さらにはこうしたところで地域をリードする人材育成支援についてのお考えをお伺いいたします。
 また,一方で,国内外の地域と競い合いながら積極的な交流を行っていくためには,岡山県の顔となり,発展への原動力となる都市機能の高度化を図る必要があると考えられますが,市街地の再開発,中心市街地活性化,商店街の活性化についての御認識をお伺いいたします。
 加えて,岡山県がその資源を十分に生かし切っていないのが観光産業ではないかというふうに,私は思うんですが,特に後楽園周辺整備事業としての出石町の整備計画を白紙撤回して以来,なかなかこれは兼六園等と比べても後楽園はうまく生かし切れてないんじゃないか,市の所管の岡山城と県の土木部所管の後楽園が,必ずしもうまく連携する形で観光客を呼び込めていないというふうに思いますけれども,この点について今後の方策も含めて御認識をお知らせください。


(知事)  お答えいたします。
 産業の振興についての御質問であります。
 まず,商工会等との連携強化等についてでありますが,厳しい経営環境の中,地域の雇用を支えている中小零細企業の経営改善や新分野にチャレンジする取り組みを積極的に支援するためには,事業者が持つさまざまな課題にきめ細かい経営指導を行う商工会等との連携は欠かせないものと考えております。資金繰りや販路開拓など,さまざまなニーズに的確にお応えするためには,各団体の指導員のさらなる資質の向上を図る必要があることから,現在,県では,若手職員を対象にした専門的な研修や実践的なセミナーなどを行っており,今後とも,商工会等が地域の中小企業から信頼され,地域経済の振興の重要な担い手となるよう,人材の育成に努めてまいりたいと考えております。
 次に,市街地の再開発等についてでありますが,中心市街地や商店街の活性化,都市機能の高度化などのまちづくりは,地元自治体がみずからの責任において行っていただくことが基本であり,現在,中心市街地活性化法に基づき,県内4カ所で主体的なまちづくりが進められており,県では協議会に参加し,アドバイスを行っております。一方,商店街の多くは,経営者の高齢化や人口減少等により活力を失っていることから,県としては国の支援制度や全国の成功事例等を積極的に紹介するとともに,全県を対象にした個性豊かで頑張る小売店を表彰する制度の創設,高校生や大学生の斬新な発想を生かし,若者が参画した商店街活性化やまちおこしのアイデア募集などを行っており,これらの取り組みを通じて,各地域の元気づくりや魅力の向上を応援してまいりたいと考えております。
 次に,後楽園と岡山城との連携についてでありますが,後楽園の夏の幻想庭園や秋の誘い庭園とあわせて,岡山城においてもイベントの開催や開館時間の延長を行うとともに,年間を通した共通入園券の販売など,岡山市と連携して入園者の増加に努めてきたところでありますが,共通入園券の利用者が後楽園入園者数の約8%程度にとどまるなど,十分とは言えない状況であると認識いたしております。本年度は,市や関係機関との連絡会議を設置し,両施設のホームページを相互に閲覧できるよう改善したところであり,今後は,共通の観光パンフレット,ポスターの作成や観光プロモーションの実施も検討するなど,岡山市との連携をさらに密にし,誘客につなげてまいりたいと考えております。
 以上でございます。


(佐藤)  今までちょっと抽象的な議論が続いているので,この部分についてはもう少し具体的な答弁が欲しいなあというのが,まことに申しわけないですけど,今の御答弁,今までの御答弁と何も変わらない,特に中心市街地の活性化等については,これは基本的には市町村,基礎自治体がやることですよと,商店街についても言ってみれば県のやられる施策はそうないんだと,それから先ほどの後楽園の問題にしても,もう少し踏み込んだ,特にこれは選挙戦のときにも知事御本人がおっしゃっておられたことでありますから,やはりここはもう超えていっていただかなくちゃいけない。特に,農林水産業の振興,これは岡山県の産業の中枢として,もちろんこれは育てていかなくちゃいけない,ブランド化も進めていかなくちゃいけない,一方でやっぱり農村部が元気になる,中心市街地が元気になる,私はこれはリンクしている問題だと思います。中心市街地,商店街を元気にさせようとしようとすれば,郊外が元気にならなくちゃいけない。郊外が元気になって,農村部が元気になって,公共交通をどのように考えるのか,そうしたことも考えていかなくちゃいけない。だから,全部私はつながっている話だと思います。特に,中心市街地で生まれ育ち,周辺を見てこられた知事の思いを,やはり中心市街地に対する思い,商店街に対する思いというのを,やはりこの場で私は何か熱くなるようなものをおっしゃっていただきたいなという気持ちがあります。ただ,あくまで県という組織でありますから,これは中心部だけがようなりゃあええんじゃという話じゃなくて,そのためにも郊外が,農村部がようならにゃあいけんという話だと思いますが,ちょっと今までと余り答弁変わらんぞということで,ちょっとがっくりしております。
 プラス後楽園の問題につきましても,たちまちすぐに問題なのは,やはり岡山城がこれが市の所管である,そして後楽園についても,これは土木部の方には申しわけないけれども,一方でこれは文化財として守るという,一方の役割がある。しかし一方で,観光施策としては,本当にこれは十分にお客さんを呼び込めとるかな,と考えたときに,やはり県のほうから一歩踏み込んで市のほうに働きかけていかないと,これは兼六園にはとても勝てないよと。ましてや,出石町の再開発,これを白紙撤回した後がこの状態ということで,私は県の責任が多いというふうに思っております。いずれにしても,商店街,中心市街地に対する知事の熱い思い,そして後楽園について,市と組んでどうするのか,それについて再答弁お願いいたします。


(知事)  佐藤議員のまちづくりに対してもっと熱い思いをという質問もしくは要望に関してでございますが,熱い思いは夜になってお酒を飲んでからのほうが適切なのではないかと考えております。一言この厳粛な場で申し上げさせていただくとするならば,後楽園が観光を管轄する場ではなくて,土木を管轄する部署が監督しているということを教えていただいたときには,改善の余地があるのではないかと思った次第でございます。後楽園は,皆様御案内のとおり,日本三名園の一つでございまして,大変な財産でございます。この財産をいかに有効活用して,他県から来ていただくか,県内の方にも楽しんでいただくか,これはもっともっと工夫できる余地が残っていると,私は確信いたしております。
 以上でございます。


(佐藤)  なるべく議論というのは会議録に残したいというように思っておりまして,私それほどお酒が強うございませんので,できれば本会議場とか委員会で議論を闘わせたいなあというふうな気持ちがあるということは,申し上げたいと思います。
 それでは最後に,教育県岡山の復活についてお伺いいたします。
 今回の知事選挙の中で最も県民の皆様から多く声を頂戴したのが岡山県の教育改革についてでございました。9月定例県議会では,本当に失礼ながら教育長祭りというふうな,教育問題について重点的に取り上げさせていただいたんですが,あえて申し上げなかった論点について,改めて知事と教育長にもお伺いをいたします。
 まずは,9月議会の最後に,みんなが心を一つに岡山県の教育を立て直していくために教育危機宣言の発令をと提言させていただきましたが,教育県岡山の復活に挑戦される知事の意気込みをあらわす意味でも,ここは大前提として教育危機並びに教育復活宣言を発していただきたいと存じますが,御所見はいかがでしょうか。
 もっとも9月議会では,経済格差が教育格差を生んでいるのではないか,これをテーマに質問させていただいたんですが,9月議会であえて申し上げなかった論点に,発達障害の問題がございます。これにつきましては,平成18年12月定例会で申し上げたことを再度申し上げたいというふうに思います。
 この発達障害の問題を考える際に非常に重要なことは,こうした議論が新たな偏見につながることがないように慎重な配慮が必要であり,同時にこうした障害が顕在化していることには,何か時代の背景や理由があって,いわゆるノーマライゼーション,インクルージョンの流れの中で,それをいかに受け入れていくか,これが社会あるいは我々一人一人に問われているのではないかという視点が重要だというふうに思います。また,いじめ,不登校,自殺,児童虐待,ニート,ひきこもりなどの根底にこうした発達障害の問題が横たわっているのではないかと指摘されますが,これを障害として捉えることで,対症療法的な稚拙な根性論だとかしつけ論から,当事者や家族を解放する,そういった必要もあると,私は思っております。また,一方で,学級崩壊等によって教員の方が指導力不足と言われる遠因の一つに,この発達障害の問題があるんじゃないか,これも理解する必要があるんじゃないかと思います。いずれにしても,御本人や家族の方の苦しみを思うとき,真正面から議論すべき時期が来ておりますと,このように申し上げてはや6年,事態はどれだけ改善をしたでしょうか。当時発達障害について申し上げた実態調査が実施されているか。また,県内の現状をいかように把握され,そしていじめ,不登校,自殺,児童虐待,ニート,ひきこもり,さらには今回の学力低下などの関係をどのように感じておられるのでしょうか。これは非常に難しい問題でございますが,まずは発達障害について,知事の御認識も含めてお伺いをいたします。
 さらに,学力低下,さらには学級崩壊や教員の指導力不足をどのように認識されているか。特別支援教育の発達障害に関する研修の状況,発達障害のある児童生徒の地域のセンター的機能を担う特別支援学校の役割についての御認識も含めて,教育長にお伺いいたします。
 また,自分のお子さんが発達障害であると宣告されることのショックや戸惑いということもあろうと思うんですが,御本人や御家族だけではなくて,児童生徒,PTAはもちろんその周りの保護者も含めて,発達障害の特徴,また教育や対応について広く社会に認知させていただくことが必要だというふうに思います。発達障害の早期発見,早期対応を行うほか,特に学校卒業後,医療・保健・福祉・労働の各部局が連携した就労にかかわるきめ細やかな支援を行うなど,発達障害のある人に対しての幼児期から成人期に至るまでの一貫した支援が必要であるというふうに思いますが,知事の御所見,御認識をお伺いいたします。
 加えて,学校時代の成績と人間的な魅力であたったり,さらには社会に適応できるかどうかというのが残念ながら必ずしも一致していないというのが,何となく我々も経験的には感じておるんですが,こうした即効性のある対症療法的な教育改革もさることながら,人間社会の中でよりよく生きるためには,教育の中でも生涯学習,社会教育は極めて重要だと思います。つまりは,学校の教育だけが全てじゃない。公民館活動などの社会教育の重要性についての知事の御認識,さらには生涯学習センター機能の充実など,県の支援策についてお知らせください。
 そして最後に,突き詰めれば教育再生のために必要なのはマンパワーだというふうに思います。学校現場や市町村教育委員会に行くにしても,社会教育を行うにしても,教育行政担当職員の方々のさらなるパワーアップ,端的に言うと体制強化,これがどうしても必要だと思いますが,知事の御所見をお聞かせください。


(知事)  お答えいたします。
 教育県岡山の復活等についての御質問であります。
 まず,教育危機・教育復活宣言についてでありますが,本県教育が深刻な状況であることは十分認識しており,教育県岡山の復活に向けオール岡山で取り組むために宣言を発することは,一つの手段であると考えております。まずは,現状をしっかり把握し,教育県岡山の復活に向け,どういった方策が有効なのか,その方向性等を教育委員会ともしっかり議論し,判断してまいりたいと考えております。
 次に,発達障害のうち,実態調査等についてでありますが,1歳半と3歳児を対象とする健康診査で約13%の児童が発達障害の可能性があるとされているほか,県発達障害者支援センターでの延べ相談件数も2,000件を超えるなど,発達障害のある方への支援は重要な課題であると考えております。また,お尋ねの実態調査等については,県において,発達障害のある方を対象とした生活実態等に関するアンケート調査を行っており,各種支援策を検討する際の参考としているところでございます。いじめ等と発達障害との関係については,その障害特性から,人間関係がうまく構築できないことなどにより,結果として不登校やひきこもり等につながることが懸念されます。こうした現状等も踏まえ,今後とも,発達障害のある方への支援を推進してまいりたいと存じます。
 次に,一貫した支援についてでありますが,お話のとおり,発達障害のある方々に対しては,ライフステージに応じ一貫した支援を行うことが重要であると考えております。このため,県では,コーディネーターの配置等による市町村の支援体制の整備を促進するとともに,県発達障害者支援センターを中心に,福祉,教育,労働等の各分野が連携しながら,普及啓発や相談体制の整備,さらには就労支援など,総合的な支援に取り組んでおります。今後とも,関係部局の連携のもと,乳幼児期から成人期までの一貫した支援に取り組んでまいりたいと存じます。
 次に,社会教育の重要性等についてでありますが,社会教育は学校や家庭では得がたい学習や世代を超えた交流等を提供するものであり,子供たちはそれらの活動の中で優しさやたくましさ,規範意識等を育んでいくものと考えております。さらに,これらの活動を通じて,豊かな地域づくりの役割を担っているものと認識いたしております。公民館は,こうした社会教育の拠点施設としてその取り組みの充実が期待されているところであり,平成26年に「ESDに関するユネスコ世界会議」の一環として開催される「公民館・CLC会議」には,県としても積極的に協力してまいりたいと考えております。また,生涯学習センターは,公民館活動の中核拠点として,引き続き指導者養成やさまざまな学習情報の提供等を行うとともに,来春オープンする「人と科学の未来館サイピア」により,子供と大人がともに学べる学習の場が充実されるよう支援してまいります。
 次に,教育行政の体制強化についてでありますが,現在,本県では,行革大綱2008により大変厳しい職員数削減に取り組んでいるところであり,平成27年度の目標達成に向け,何としてもやり遂げたいと考えているところでございます。こうした中にあって,本県教育の現状は非常に厳しいものがあると認識しており,教育再生に向けた教育行政の体制強化については,教育委員会の意見を踏まえながら総合的に判断してまいりたいと考えております。
 以上でございます。


(教育長)  お答えいたします。
 発達障害のうち,学力低下等との関係等についてでありますが,発達障害のある児童生徒の中には,特定の学習や対人関係における困難さにより学力低下や不登校などにつながることもあり,また,校内の協力体制が十分でない場合には,経験豊かな教員でも学級崩壊になることもあると考えております。こうしたことから,県総合教育センターにおきまして,幼児期も含め,支援のあり方についての研修を実施いたしますとともに,学校へ指導主事を派遣し,指導・支援の充実を図っております。また,特別支援学校では,小中学校等へ出向き,学習面や生活面での指導助言や保護者等からの相談にも応じるなど,センター的機能の充実に努めているところであります。今後も,教員の研修を充実させるとともに,関係機関との連携を図りながら,発達障害のある児童生徒が安心して学校生活を送れるよう,支援体制づくりに努めてまいりたいと存じます。
 以上でございます。


(佐藤)  済みません。いや,前回の9月定例県議会のときもそうだったんですが,教育改革,要は何で我々は勉強するのか,基本的には学校時代の成績を上げるためでは,私はないと思います。学校を卒業した後のほうがはるかに人生長いわけでありますから,要はこの社会でよりよく生きるために勉強しとるということでありまして,逆に言うと,この発達障害の問題に関しましては,学校のとき,在学中のフォローだけではなくて,就学前,なるべく早期に発見して,早期に対応する。そして,何よりも,特に県立高校は若干不十分なところがありますが,就労の場面,こうした場面できっちりとそうした方々が生涯生活できるような,そうした手当ても必要だというふうに思います。私は,今回,岡山県の教育危機宣言を言うべきだと申し上げているのは,学校の教育現場で先生方にもっと研修を受けるべきだとか,あるいは保護者のしつけどねんなっとんならと,こうしたことを言い合おうというために言おうと言っているのではございません。オール岡山でというのは,この教育問題の背景には,9月に申し上げたような経済格差が,チャンスの不平等,教育格差を生んでしまっているんじゃないか。一つはこれは経済問題ですよと,そしてもう一つは今回の発達障害の問題のように,これは保健福祉の問題なんだと,医療や保健福祉全部絡んでいる問題であって,教育現場だけじゃあこの問題解決しませんよということを私は申し上げたいわけであります。また,逆に言うと,学校の成績がどれだけ上がろうが,その方が社会でうまく適応して生きていけにゃあ意味がないんだということも申し上げたいわけであります。そうした意味では,特に知事に,先般公立中学校へ行っていただいた,ここは大変に落ちついた学校で,昔は荒れていたけれども,今はよくなっていますよというふうに言っていただいたんですが,今,私は知事に行っていただきたいのは,むしろ発達障害の子供たちの現場を見ていただきたい。就学前にどのような支援がなされているだろう,そして学校,例えば放課後児童クラブ,そうしたところで発達障害の子供たちどんな状況だろうか,そしてまた,高校でそうした子供たちはどうなっているか,そして何よりも就労の場面で本当に発達障害の子供たちを支援する仕組みがあるだろうか,そこを見ていただきたいと思います。そこを変えていくことによって,私は教育改革ができるんじゃないかというふうに思うんですけれども,学校に行けばそれで終わりだということではないと思うんですけれども,知事の御認識をお聞かせください。


(知事)  再質問にお答えいたします。
 発達障害の現場も含めてよく現状を把握するべきとの佐藤議員の御質問ですが,私も全くそのように思っております。発達障害の問題,先ほど比率を申し上げましたけれども,約13%の児童が発達障害の可能性があるわけでございます。教育において非常に大きな問題でございますので,発達障害の子供たちに対応している現場も含めて広く現場を把握し,実態をきちんと把握した上で教育委員会ともしっかり議論して,岡山県の教育を向上させていきたい,立て直していきたいと,このように考えている次第でございます。


(佐藤)  要するに,同じ質問でございますけれども,学校の。

(佐藤)  (続)はい。


(教育長)  私も学校訪問しておりまして,実際に学校現場で発達障害あるいはそれに近いんではないかといったような子供たちへの対応ということについていろいろお聞かせいただいております。この問題につきましては,本当に幼少期といいましょうか,乳児期の辺から早い検診で早期発見して早期対応していけば,割と対応ができるというふうにお聞きしております。ただ,中学校や高校になりますと,もうなかなか厳しいというような,そういう現状もあるというふうに思っております。我々もしっかり現場に出向いて,どういった支援がさらに必要なのかと,そういったようなことも把握をしながら,保健福祉部局とか,あるいは労働部局,そういったところで連携をとりながら,将来社会人として生きていくだけの力をしっかり支えていけるような,そういう取り組みを充実させてまいりたいというふうには思っております。
 以上でございます。


(佐藤)  最後に,要望だけさせていただきます。
 初めての議会で知事に対しては大変失礼な質問になってしまったことを,おわび申し上げます。
 ただ,やはり同じ世代ということで,また,同じ子育て世代である,現状を取り巻く状況,子供たちを取り巻いている状況の中で,やっぱり私たち親が動いてやらんと,本当に子供たちにとってこれはとんでもない状態になっとるよということでございます。誰かを責めるんではなくて,我々ができる最大限のことをやってまいりたいというふうに思いますし,そして知事が,今後,やはり先ほど申し上げた大胆な県政ということで,やはり車の両輪として,言ってみれば我々も連帯保証の判こをついておるわけですから,ぜひ大胆に頑張っていただきたいというエールを送らさせていただいて,終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

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