平成12年6月定例会 一般質問 自由民主党 佐藤真治


(佐藤)  自由民主党の佐藤真治でございます。まずもって,皇太后陛下の御崩御に際し,心より御冥福をお祈り申し上げます。また,故竹下元総理の御冥福をあわせてお祈り申し上げます。
 さて,このたびの衆議院選挙におきまして,小選挙区におきましては,我が党自由民主党候補の圧倒的な勝利,そして比例におきましても,我が自由民主党の大躍進を心より祈念し,また私自身も全力を出させていただくことをお誓い申し上げます。
 それでは,通告にしたがいまして,早速質問をさせていただきます。
 公共事業に関しましては,その景気対策としての効果の限界,コストの削減等言われておりますが,見直すところは見直すとしても,県民,市民の生命,財産を守るために必要なものはやはり必要だと思います。特に,笹ケ瀬川は,大規模な改修の必要があるのではないか,梅雨を迎えるたびにそう思います。笹ケ瀬川は,全長約25キロメートル,岡山市街地を南北に走り,児島湖に流入する県管理の2級河川です。流域は,古くは県下屈指の米,イグサの産地でありましたが,日本一の規模の土地区画整理事業等急速に住宅化都市化が進み,岡山市の世帯人口の6割が住んでいると言われています。上流は,開発で保水力が激減,中流は,もともと水郷で一部天井川,下流は児島湾締め切り前は潮入川と呼ばれ,満潮時には今保付近まで逆流していたそうです。こうした悪条件下で,集中豪雨や台風がやってくると田畑が冠水したり,ゼロメートル地帯が浸水被害に遭うのしばしばです。岡山市管理の5カ所の雨水排水ポンプも川のはんらんの危険を増幅させるおそれがあります。おまけに,市道を兼ねた低い堤防は雑草が繁り,夏場は異臭が漂い,痴漢も出る始末です。
 笹ケ瀬川は,現在どのように管理改修が行われ,また将来的に,どのように改修がなされるのでしょうか,土木部長にお伺いいたします。
 また,笹ケ瀬川の堤防決壊等の災害があった場合どのような体制が組まれているのでしょうか,生活環境部長に伺います。
 また,予算規模が大きく,継続事業で改修できる国直轄事業,すなわち笹ケ瀬川を1級河川に格上げする方向性はないか,土木部長にお尋ねします。
 次に,私の友人がいわゆる小規模作業所を経営していますが,昨今の不況は,障害者の方の作品の大幅な売り上げ減となり,開所以来の苦しい状況だそうです。障害者の方の作品をどこかでまとまって購入してくださるところはないだろうかとのことですが,必ずしも市価よりも安いとも言えず,また正直に言えば,一般消費者受けしないのではないかという作品もあり,なかなか福祉を前面に出しても難しいなあというのが実感です。いわゆるバザーやフリーマーケットで作業所の方と作品を何度も展示販売したことがありますが,そうそう売れるものではありません。全国的に,このような経済情勢の中で,多くの授産施設や小規模作業所が受注量や製品価格の下落等により,その運営が極めて不安定になっているようです。小規模作業所もまさに生き残りをかけて戦っているところであります。
 こんな状況の中で,昨年8月に,二十数年ぶりという異例の授産施設等の製品等の利用促進についての通知を,厚生省が各県知事,市長あてに出しました。授産施設等が安定的に運営されることによって,利用者である障害者が授産活動を安心して続けることができるよう,特段の配慮と管下市町村,関係団体,社会福祉法人等への周知を求めたものです。内容的には,授産施設等の製品について,庁用物品としての調達,各種行事や大会等の記念品としての活用,各種の役務提供の活用が上がっています。まさに授産施設や小規模作業所の叫びを厚生省が受けての通知だと思います。
 そこでお尋ねします。
 まず,小規模作業所や授産施設に対してどのような認識をお持ちでしょうか,知事にお尋ねします。
 また,岡山県庁では授産施設等の製品はどの程度使用され,今後どの程度使われていく計画なのでしょうか。例えば,ほかの業者さんの圧迫にならない範囲で,築庭300年,17年国体などの記念品等として利用されるような御計画はないのでしょうか,出納長に伺います。
 さらに,何といっても作品の売り場の確保が急務ですが,例えば,本庁1階ロビーや公共施設で常設展示コーナーが設置できないものでしょうか,保健福祉部長に伺います。
 加えて,たとえ障害をお持ちの方の作品といえども,買っていただくからには消費者ニーズにこたえる必要はあると思います。そういった面で,授産施設や小規模作業所が本当に自立するための技術支援,商品開発支援が何より必要だと思います。県として,バックアップする方策はないでしょうか。
 特に,国の新規予算の授産活動活性化特別対策事業は授産活動の活性化を図ることを目的として,事業者を指定して,共同受注,販売事業や製品開発等を実施するものであり,これを活用できないか,あわせて保健福祉部長にお伺いいたします。
 関連して,この6月に社会福祉事業法等の一部が改正され,社会福祉事業の充実,活性化として社会福祉法人の設立要件が大幅に緩和されました。現在,小規模作業所は,個人あるいは特定非営利活動法人,いわゆるNPOなどで運営されていますが,社会福祉法人を設立して小規模作業所を小規模通所授産施設として運営した場合にはどのような違いが出てくるのでしょうか,保健福祉部長にお尋ねいたします。
 さらに,NPO一般についてお伺いいたします。
 私は,最近になって,特に地方分権やNPOの活用が世間で言われ出した背景には,どう考えても国や地方の財政危機の問題がある気がしてなりません。昨今の議論は,国と地方は対等協力と言ってみても,肝心の財源がなければ意味がないのに,そこが不十分であるように,ボランティアでただで使える気のよい方たちに,できれば行政の補完をしてもらいたい,安上がりに済ませたい,そんな意図が見え隠れするような誠意のなさを感じることがあります。それではNPOの活用ではなく利用です。本当に人様のお役に立ちたい,その思いだけの方たちに,何とか自由にNPOの活動をしていただきたい。そういった方たちのパワーこそがすばらしい岡山をつくり上げていくのだ。NPO法人は,行政,企業と並ぶ社会の第三の柱であると考えれば,やはり今のNPO法は不十分である,誠意がないと言わざるを得ません。
 NPO法は,附帯決議で,ことし11月末までに税制優遇を含めた制度の検討を行うとしていますし,我が県でも,収益事業を行わないNPO法人に対しては地方税の一部減免措置を講じていますが,全国的にNPO法人の申請が思ったほどに伸びないのは,やはり認証を受けるメリットが少ないのでしょう。
 そんな中,岡山市の6月議会で,岡山市協働のまちづくり条例が通り,国際・福祉都市の実現に著しく寄与すると認められる特定非営利公益事業を指定し,土地,施設などの無償貸与,使用料の減額または免除等の支援が行われることになりました。県としても,さらなるNPO支援の条例を制定できないか。例えば,一挙に自動車税の免除のように思い切った支援を独自に行えないか,知事にお伺いいたします。ぜひ全国に先駆けたNPO王国をつくっていただきたく思います。
 加えて,私は,ここに「神様の貯金」という新制度を提言したく思います。これはある女性のネーミングの受け売りですが,例えば介護保険でヘルパーさんのお世話になるにはちょっと申しわけないような,例えば買い物とか,庭の草抜きのお手伝いをした場合に,まず最初に神様から御褒美があります。そのポイントを神様にまた貯金いたします。そして,だれかに助けてほしいとき,それを引き出して,今度は助けてくれた人にポイントとしてあげます。こうして,神様を通じてポイントをやりとりするのです。例えば,小学生のときに総合学習でもらったポイントを80歳で使えるのです。きょうはちょっとよいことをしたという日には,神様が見ていて,いつか本当に,情けは人のためならずで,御褒美によいことがあるのです。一方的に支えるだけでも受けるだけでもないNPOの真髄だと思います。だれもが神様の貯金通帳を持って,お互いにポイントを出し合うのです。
 まさに助け合いの社会を実現する「神様の貯金」ですが,例えば地域通貨と称して発行されたり,岡山でも「ぷらんねっと」というグループが,円でなく「ぷらん」を発行し,おもしろい成果を上げています。一つの提言としてどうお感じでしょうか,知事にお尋ねいたします。
 さらに,こうした人のお役に立ちたいという思い一つで世界に飛び出していく青年として,青年海外協力隊がいます。青年海外協力隊事業は,開発途上地域の住民と一体となって当該地域の経済及び社会の発展に協力することを目的とする海外での青年の活動を促進し及び助長する事業です。
 昭和40年4月に,外務省所管の事業としてスタートし,その後昭和49年8月に国際協力事業団(JICA)が発足し,その重要な事業の一つとして受け継がれ,今までに69カ国約2万人の隊員が派遣されています。現在,約2,500人が約60カ国に派遣され,7部門約140職種で活動をしています。技術や知識を生かして,派遣された現地の人々とともに生活し,働き,その国の言葉を話し,相互理解を図りながら自助努力を促進させる形で協力活動を展開する。それが青年海外協力隊の基本姿勢です。もちろん,岡山県からも毎年多く青年が,この青年海外協力隊に参加しますが,彼らの共通の悩みは,帰国後の就職がないことです。彼らの活動期間は2年間で,2年後には日本社会に復帰することになります。が,現職参加の方は,現場復帰できる場合もありますが,実際は,公務員でも退職してでないと参加できない場合があるように,大概はすべてを投げ打って海外へ向かう方が多いようです。約75%の方が,学生か新卒者か退職参加者です。すなわち,帰国後の就職先が未定なのです。2割は帰国後1年以上たっても就職先が未定とのことです。むちゃができるのも青年の特権といえば特権ですが,崇高な思いと帰国後のその待遇のギャップを思うとき,余りに気の毒としか言いようがありません。
 そこで知事にお伺いいたします。
 まず,岡山県から青年海外協力隊に参加する青年に対してどんな思いをお持ちでしょうか。また,その実態についてどのように把握されておられるでしょうか。
 特に,まずは現職派遣について,帰国後の再就職について,県内企業に対してアピールしていくこと等は御計画でしょうか,企画振興部長にお伺いします。
 また,人材の宝庫としての青年海外協力隊OBを職員として迎えることは考えられないでしょうか。特に,イベントに終わりがちな国際交流事業を地域活性化の一方策として長期的な展望に立って考えるとき,指導者としての彼らは即戦力であると考えますがいかがでしょうか。あわせて県職員の方の派遣実績についてもお聞かせください。総務部長に伺います。
 また,総合的な学習の時間等で彼らの経験を生かせる方策はないでしょうか,教育長にお伺いいたします。
 加えて,はるか遠くから故郷岡山を思う彼らに,岡山の情報は届いているでしょうか。岡山が彼らの派遣地に届いているでしょうか。例えば,国際交流センター内に,そういった情報が集まったり発信されたりする仕組みは考えられないでしょうか,企画振興部長にお伺いいたします。
 国際化の推進,国際協力の促進のために,ぜひ青年海外協力隊の経験と若いエネルギーを生かしていただければと切にお願い申し上げます。
 次に,平成17年「晴れの国おかやま国体」に引き続いて開催される予定の第5回全国障害者スポーツ大会についてお伺いします。
 この4月から,岡山県福祉のまちづくり条例が施行されたわけですが,まさに岡山県の「心」,「情報」,「物」のバリアフリーが対外的に示されるのがこの全国障害者スポーツ大会だと思います。さきの岡山国体は,国体中の国体と称されたわけですが,今回の岡山国体は,ぜひ全国に,全世界に鳴り響くようなバリアフリー国体を目指していただきたいと思います。
 そこで知事にお伺いいたします。
 昨年の12月議会で国体ボランティアとして,青年団の活用を提言させていただきました。恐らく障害者大会も同様,それ以上のボランティアが必要になると思います。そのボランティアの養成はどうされるのでしょうか。例えば,教育現場なら,総合的な学習の時間に,福祉の一つの目標として全国から障害者の方が集まられることを想定し,家庭で,職場で,地域で,岡山県民200万人総ボランティア運動が起こせないでしょうか。例えば,前述の神様の貯金制度を活用することも考えられます。
 また,全国大会に向けて,大会会場までの導線といった物のバリアフリーと,何より心のバリアフリーをどう進めていかれるのでしょうか。例えば,車いすの方が階段で立ち往生しているとき,4人の人間が即座に手をかせば,また障害のある方が照れずにすぐにSOSが出せれば,大金をかけてつくるスロープは要らないかもしれません。ハードの整備よりもソフトの面,その原点に立ち返れば,岡山県民全員が動くバリアフリーになれるはずです。
 以上,知事にお尋ねします。
 最後に,築庭300年を迎えた後楽園は,園内で数々のイベントが行われても,問題は1.5倍に入場者がふえたことによる波及効果であり,昨年9月議会で申し上げたように,特に経済波及効果がなくてはいけません。そのためにも,観光客の方に,歩いていただく,周遊していただく,そこで気持ちよくお金を落としていただくことが重要です。しかし,特に鶴見橋の状況は,やはり天下の三名園への導線として観光客に歩いていただくには余りにも危険と言わざるを得ません。いつ地元の自転車の高校生と観光客と自動車が接触事故を起こしてもおかしくない,普通の観光地では考えられない状況です。もっとも,生活道として自動車をとめてしまうわけにもいきません。
 そこで警察本部長にお伺いいたします。
 鶴見橋については,歩行者と自転車用の橋が横にかかるにこしたことはありませんが,財政厳しき折,それがたちまち無理でも,せめて交通規制をかけて片道一方通行にできないでしょうか。
 願わくば,1車線分をそのまま遊歩道に利用して,車道との境を花ポットで区切り,それを桃太郎大通りから城下,出石町,鶴見橋までの花回廊で結んではどうでしょうか。夏休み,秋の観光シーズンに,岡山駅から後楽園まで花で結べば観光客も喜んでくださると思いますがいかがでしょうか,土木部長にお尋ねします。
 また,桃太郎大通りというのならば,本当に桃の並木をつくり,春には岡山駅におり立つと一面の桃の花が迎えてくれる,そんな夢が描けないでしょうか,土木部長にお尋ねします。
 私の質問は以上でございます。大変ぎょうさんの方に答弁をお願いをいたしますが,どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。


(知事)  自由民主党の佐藤議員の質問にお答えを申し上げます。
 小規模作業所やあるいは授産施設への認識についてでございますが,これらの施設は,一般の事業所等への就業が困難な障害者の方々を対象といたしました福祉的就労の場でございます。就労とか,あるいは障害者同士,また地域住民との交流等を通じまして,障害者の自立,そして社会参加を促進しようとするものでございまして,大変有意義な施設でございます。佐藤議員の友人の方にも,私から,心から,敬意また感謝の意をあらわしておりますことをお伝えいただければと,このように考えております。
 小規模作業所でございますが,県も一定の支援をしているわけでございますが,お話にございましたように,人的,そして財政的な基盤が安定をしていない問題もございます。今後,社会福祉法人が設置運営をします小規模授産施設あるいは分場方式の活用など,運営の安定化の方策につきまして検討してまいりたいと存じます。
 次に,NPO支援条例の制定でございますが,県といたしましては,先般設置をいたしました岡山県ボランティア・NPO活動促進委員会や,あるいは県民の皆様の意見を広く聞きながら,9月中に,ボランティア・NPO活動の促進に関する基本指針を策定することといたしております。そして,その中で,育成,支援のために必要な条例制定,この問題につきましても,その条例案の内容等について検討をしてまいりたいと考えております。
 なお,NPOに対する優遇税制についてでございますが,これは何らかの措置が必要であると,このように私も考えております。この内容につきましては,現在,若手の職員で研究をしております地方税を考える研究会の中において研究を深めているところでございます。年度内に中間報告を受けまして,それらを参考にしながら具体的に検討を進めてまいりたいと存じます。
 次に,「神様の貯金」という御提言をちょうだいをいたしました。この制度は,お聞きをしておりますと,個人がお互いにサービスを提供し合うもので,地域において,お互いが支え合うコミュニケーションづくりといたしましては,一定の意義を持ち,また評価できるものと考えております。しかし一方で,不特定多数のために一方的にサービスを提供するボランティア・NPO活動とは発想が異なったものと,このように私はお聞きをしました。私といたしましては,お互いがサービスを提供し合ったり,あるいは見返りを期待する,そういうような形ではない,県民の皆様の自主的な社会参加活動でありますボランティア・NPO活動の促進を図ってまいりたいと考えているところであります。
 次に,青年海外協力隊事業でございます。
 参加青年に対する思いと実態でございますが,本県出身の協力隊員は,本年3月末までに260名の方が52カ国へ派遣をされておりまして,農林水産,土木あるいは保健衛生など幅広い分野におきまして,それぞれ現地における厳しい環境とか,あるいは困難な状況のもとで技術指導等に精力的に取り組んでおられます。そして,派遣国の発展に大きく貢献をされておりますことは大変意義深く,私といたしましてもその活躍を心強く思っているところでございます。
 先日も今回帰国されました協力隊員の方々とお会いをいたしまして,派遣先での活動とか,あるいは御労苦を直接お聞きをしたところでございます。同時に,協力隊のOBの方々も御出席をされておられまして,帰国後の再就職の厳しさにつきまして,御質問にもございましたが,その実態をお伺いをしたところでございます。この帰国後の就職確保などの問題につきましては,国際協力事業団(中国国際センター)が中心となって取り組んでおられるところでございますが,県といたしましても県内の企業等に対しまして協力を要請をしてまいりたいと考えております。
 次に,第5回全国障害者スポーツ大会であります。
 県民200万人総ボランティア運動についてでございますが,全国障害者スポーツ大会の円滑な運営と成功のためには,おもてなしの心,思いやりの心を持って,多くの県民の皆様が参加をしていただくことが不可欠なものと考えております。来県をされました障害者の皆様方に安心して気持ちよく過ごしていただけますように,県民運動の輪を広げてまいりたいと存じます。
 大会に参加をする選手の手助けを行います介助のボランティアの方とか,あるいは聴覚障害者の方々に情報等を提供いたします手話通訳あるいは要約筆記等の専門ボランティアの養成でございますが,これからも関係団体や学校等の協力を得ながら推し進めてまいりたいと存じます。
 物・心のバリアフリーの進め方でありますが,物のバリアフリーについては,大会の会場はもとよりでございますが,周辺道路とか,あるいは公共交通機関などにつきまして,関係機関の御協力もいただきながら,一体的なバリアフリー化に努めてまいりたいと存じます。
 また,心のバリアフリーでございますが,全国から来県をされます選手団などを温かくお迎えすることができますように,これからも各種メディアを活用いたしました啓発とか,あるいは車いす・アイマスク体験の実施,さらには障害者の方々との触れ合い,ボランティア活動の促進など,さまざまな方法を通じまして,ともにお互いが支え合う,そういった意識の高揚を図ってまいりたいと考えているとこでございます。
 私からの答弁は以上でございます。


(出納長)  お答えいたします。
 県庁での使用状況についてでありますが,授産施設等からの昨年度の実績は,看板や記念品用の丸盆のほか,米消費拡大のキャンペーンで配付する米菓子や街路整備で植栽する葉ボタンの購入等でありますが,今後とも,各種行事における記念品等としての利用促進を図ってまいりたいと存じます。
 次に,庁用物品につきましては,安定的な供給が必要なことから業者登録を行っているところでありますので,登録に向けての指導を含め関係部と連携を図りながら取り組んでまいりたいと存じます。
 なお,お尋ねのおかやま後楽園300年祭では,岡山駅から後楽園までのガーデニング回廊の草花を購入しているところであり,平成17年の岡山国体の記念品等につきましては,今後開催準備を進める中で研究してまいりたいと存じます。
 以上であります。


(総務部長)  お答えいたします。
 青年海外協力隊OBの採用等についてでございますが,職員の採用は,地方公務員法におきまして能力主義に基づく競争試験によることが原則とされておりまして,協力隊OBを競争試験等によらずに優先的に採用することは困難でございますので,御理解を願いたいと思います。
 県職員の参加についてでございますが,この事業は職員の身分を有したまま参加できるということになっておりまして,これまで教員を含めまして12名の職員が協力隊に参加しているところでございます。帰国後は,この貴重な経験を職務に生かしまして活躍していただいているところでございます。
 以上でございます。


(企画振興部長)  お答えいたします。
 青年海外協力隊員の帰国後の再就職についてでございますが,本県出身の帰国隊員の就職状況は,ここ3年について見ますと,現職復帰を含めまして約8割程度と聞いております。
 県では,帰国隊員の就職先の確保を図りますために,本年2月に国際協力事業団との共催によりまして県内企業や経済団体との懇談会を開催し,帰国隊員の雇用受入や現職のまま参加できる制度の導入を働きかけたところでございますが,今後とも,帰国隊員が就職できるよう,県内企業あるいは経済団体等に雇用の受け入れ等の協力を要請してまいりたいと存じます。
 現地の隊員に対する岡山の情報の提供についてでございますが,本県では,今年度から,新たにインターネットにより岡山の各種の情報を海外に発信していくことといたしておりまして,来月から,順次,青年海外協力隊の方々にも毎月の岡山の話題など最新情報を提供していきたいと考えております。また,Eメールを活用して,隊員の方々の活動の状況や現地の情報が届いた場合には,岡山国際交流センターを通じまして関係団体等へ伝えてまいりたいと存じます。
 以上でございます。


(生活環境部長)  お答えをいたします。
 笹ケ瀬川の堤防決壊など災害時の体制についてでありますが,岡山県地域防災計画や岡山県水防計画に基づきまして必要な防災体制をとり,市町村や防災関係機関と連携し,迅速,的確に被害情報などの収集や連絡活動を行いますとともに,災害応急対策を実施することといたしております。この場合,気象予警報や河川水位の状況により,注意体制また警戒体制をとり,さらに集中豪雨や大規模な災害が予測される場合には,本庁及び地方振興局の職員を大幅に増強をしました特別警戒体制をとることといたしております。
 また,事態の推移に伴い,直ちに非常体制へ移行し,災害対策本部を設置して,住民の安全を最優先に,全庁体制で災害対策を実施することといたしております。
 以上でございます。


(保健福祉部長)  お答えいたします。
 小規模作業所についてのお尋ねのうち,まず常設展示コーナーの設置についてでございますが,御提言ございました県庁1階ロビーでの常設展示コーナーの設置につきましては,スペースの確保など,さまざまな課題もございまして,せっかくの御提案ではございますけれども困難であることを御理解賜りたいと存じます。
 次に,公共施設についてでございますが,吉備高原の吉備プラザ,岡山テルサに設置されておりまして,さらに民間施設におきましても,岡山市や倉敷市内の大規模小売店などでも展示販売コーナーが設置されてるとこでございます。また,社会福祉協議会等が設置いたします福祉の店あるいはホームページでの商品紹介などもございまして,今後とも,こうした販路拡大につきまして関係者に働きかけてまいりたいと,このように考えてございます。
 次に,バックアップ方策についてでございます。小規模作業所あるいは授産施設では,障害の程度あるいはその特性に応じた作業といたしまして,例えばはしの袋入れであるとか,パンつくりであるとか,さらには花卉栽培,林産物の生産,備前焼,さまざまな作業を実施しているとこでございます。
 県としての支援についてでございますが,岡山県授産施設連絡協議会等と連携いたしまして,施設間の技術協力を推進いたしますとともに先進的取り組み事例に関する情報提供などを行ってまいりたいと,このように考えてございます。
 次に,授産活動活性化特別対策事業についてのお尋ねでございます。この事業は,製品開発あるいは販路拡大,広報活動などを通じまして授産施設の安定的運営を図るための事業でございまして,授産活動の活性化を図るために大変有効と考えてございます。来年度から実施できますよう,国あるいは関係団体との協議を進めてまいりたいと考えてございます。
 最後に,社会福祉法人化についてのお尋ねでございますが,社会福祉法人が小規模授産施設を経営した場合におきましては,施設設備の最低基準あるいは統一的な会計処理基準などの規制を受ける一方で,公的な運営助成等の支援が受けられまして運営基盤の安定化が図られると,このようになるわけでございます。
 他方,特定非営利活動法人(NPO法人)でございますけれども,こうした法人などで従来どおりの小規模作業所の運営を継続する場合におきましては,当然のことながら新たな支援は受けられないものの,こうしたさまざまな規制はなくて,逆に幅広い事業活動が展開できると,このような性格がございます。
 以上でございます。


(土木部長)  お答え申し上げます。
 笹ケ瀬川の改修についてでございますが,笹ケ瀬川は,河川延長は約25キロメートルで,最下流部の4.5キロメートルについては,農林事業により整備を進めており,その上流11.7キロメートルを昭和63年度より広域河川改修事業として着手し,現在,特に流水のネックとなっている旧国道2号白石橋から比丘尼橋までの2.2キロメートルを重点的に整備しているところでございます。
 また,平成6年度より笹ケ瀬川中流域に,急激な都市化に伴う遊水機能の低下を解消するため,平成12年度完了を目途に流域調節池の整備を行っているところでございます。今後とも,危険度の高い箇所から順次整備を図っていきたいと考えております。
 また,笹ケ瀬川の管理につきましては,立木の伐採は県で行っておりますが,草刈り等は河川愛護団体や地域の方々の御協力を得て実施してるとこでございます。
 次に,笹ケ瀬川を1級河川に格上げすることについてでございますが,1級河川は,国土保全や国民経済の面から,特に重要な水系に係る河川を建設大臣が指定することになっております。現在,河川審議会において,河川管理に関する国と地方との役割分担について議論がされていると聞いており,その審議の状況から,笹ケ瀬川を1級河川に格上げすることは難しい問題があると認識しております。
 花回廊についてでございますが,おかやま後楽園300年祭の一環として,本年1月から12月末までの間,岡山駅前から後楽園を結ぶ桃太郎大通りと後楽園線の歩道に四季折々の花壇を設置し,ガーデニング回廊としているところでございます。
 御指摘の鶴見橋につきましては,橋梁の幅員の関係や現在の交通量などからフラワーポットの設置は難しいと考えております。
 桃太郎大通りについてでございますが,街路樹として桃の木の可能性を調査するため,昭和60年に駅前から城下交差点までの区間で4カ所を選び,試験的に植栽し,生育状況等の調査を行ったところでございます。調査結果によりますと,開花は順調でありましたが,果実に車の排ガスによる汚れが目立ち,枝の伸びも悪く,病害虫の被害も多く十分に育たないということから,街路樹としては適さないという結論でありましたので,御理解を賜りたいと思います。
 なお,平成10年度に建設省が柳川交差点に花桃を植えておりますので,その生育状況等を見守り今後の参考にしたいと考えております。
 以上でございます。


(教育長)  お答えいたします。
 青年海外協力隊経験者の総合的な学習時間等での活用についてでございますが,青年海外協力隊の方々が,開発途上国に赴きまして,経済社会の発展のために献身的な活動をされていることは,日本の国際貢献の上からも大きな意義あることでございます。そのため,県の教育委員会といたしましても,規程を整備いたしまして希望する現職職員には参加の機会を設けております。
 また,帰国した方々からは,これまでも学校での講話や教員研修の講師などをお願いしておりますが,今後とも,国際理解や環境問題などについて,総合的な学習の時間や教科の学習で,ゲストティーチャーとして海外での豊かな経験を生かして指導いただくことは,児童生徒にとって大変有意義なことでございまして,御協力いただければありがたいと考えております。
 以上でございます。


(警察本部長)  佐藤議員の御質問にお答えをいたします。
 鶴見橋を通行する歩行者等の交通安全対策についてでございますが,御案内のように,鶴見橋は昼間の12時間交通量が約6,700台と大変多いわけでありまして,また,市内中心部へのアクセス道路として重要な機能を有しております。しかしながら,議員御指摘のとおり,この橋が幅員7.4メートルと極めて狭く,しかも,歩道が設置されていないために,自動車,自転車及び歩行者がふくそうし,安心して通行できる状況にはございません。
 そこで,御提言のありました歩行者等が安心して通行できるための一方通行規制についてでございますが,この道路,あるいは橋の機能等を考えますと,規制を実施した場合の周辺道路への影響や地域住民の方々の御意向等を総合的かつ慎重に検討し,よりよい交通環境の確保に努めてまいりたいと考えておりますので,御理解を賜りたいと存じます。
 以上でございます。

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